新型コロナウイルスによる肺炎の患者を受け入れている神奈川県立足柄上病院などのチームが、ぜんそくの治療薬「シクレソニド」を患者3人に使用したところ症状が改善したとの報告書を公表しました。
参考元:http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/covid19_casereport_200302_02.pdf
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56343220T00C20A3000000/
そんな「シクレソニド」ですが、「シクレソニド」はどんな薬でどこで処方されるかまとめます。
もくじ
「シクレソニド」使用後の経過は?
治療にあたったのは神奈川県立足柄上病院などのチーム。
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客の新型コロナウイルス感染者3人うち73歳女性ははじめにHIV治療薬が投与されたものの肺炎の症状は改善しませんでした。
次にシクレソニドの吸入を開始すると、2日程度で症状が改善され、ウイルス検査で陰性が確認。
他の2人も同様で、ウイルス検査で陰性、強いだるさや食欲不振も改善したといわれています。
「シクレソニド」とは?
「シクレソニド」とは気道の炎症をおさえる吸入薬です。喘息の治療に用いられます。
参考元:
https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=35507
http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se22/se2290702.html
商品名は「オルベスコ」と呼ばれています。
「オルベスコ」のメーカーは「帝人ファーマ」です。
2007年6月に独アルタナからの導入し、喘息治療薬オルベスコとして販売開始されました。
ステロイド(副腎皮質ホルモン)の一種で、エアゾール式の吸入薬です。
なお、なぜウイルスを抑えられるのかというメカニズムは今のところわかってないとのことです。
新型コロナ感染で「シクレソニド」の処方はできる?
ステロイド吸入療法は、喘息の治療の選択肢として用いられます。
細菌や真菌による重い感染症にかかっている人は慎重に使用すべきとされています。
結核の方は原則禁止とされています。
なお、今回処方された方は新型コロナウイルス感染後に引き起こされた肺炎に対して処方されたものですので、新型コロナウイルスに感染しているからといって、風邪薬の感覚ですぐ処方してもらえるものではないそうです。
肺炎や喘息の症状がない限り処方はされないといったところでしょうか。
「シクレソニド」が品薄に?
参考元:https://www.j-cast.com/2020/03/06381587.html?p=all
今回の「シクレソニド」の報道により、品薄になり本来必要な患者に届きにくくなるのでは、という懸念がツイッターに寄せられているようです。
この対策として、メーカー側も出荷調整をかけたようです。
マスクやティッシュと同じように裏ルートでの買い占めということがないことを望みます。
さいごに
新型コロナウイルス肺炎が改善されたという「シクレソニド」。
ただしメカニズムがわかっていないということで、早期に研究、臨床試験を着手し、新型コロナウイルス感染時の治療の候補として処方できるようにしてほしいですね。
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